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予防歯科
タバコは歯科の天敵なんです
タバコが体に悪いということは、皆さんご存知ですよね。
でも、タバコが歯の病気を悪化させ、しかも治療の成果にまで悪影響を及ぼすってご存知でしたか?!
喫煙がもたらす身体および口腔内へ5つのダメージ
【ダメージ1】プラークがたまりやすくなる
プラークとは排水溝につくヌルヌル汚れと同様の、しつこい細菌の塊のことです。
タバコのヤニは 、 べったりと幾重にも歯に付着し、歯の表面をザラザラにしてしまいます。ザラザラの歯面は、プラークの中にいる細菌にとって格好の足場となりはりつきます。これは細菌にとって、とても居心地のいい状態。細菌たちは口の中の栄養をたっぷりとって、さらに増えてしまいます。
こうして、歯周病やむし歯が進行しやすい環境が、口の中に用意されることになってしまいます。
【ダメージ2】歯周病が悪化
タバコに含まれる約200種類もの有害物質のせいで、身体の免疫機能が弱るため、細菌をやっつけることができず、病状が非喫煙者より進みやすくなります。そればかりか、壊れた歯ぐきを修復する力が低下するので、治療の効果が上がりにくくなってしまいます。
【ダメージ3】傷口がふさがりにくい
ニコチンには血管を収縮させる作用があるため、血流が悪くなり、身体のすみずみに栄養や酸素が届きにくくなります。また、煙の一酸化炭素も酸素不足を引き起こします。栄養と新鮮な酸素が足りない状態では、傷口を治そうとする細胞が十分に働くことができません。
【ダメージ4】インプラントの治療に不利
喫煙者は骨の再生が弱く、感染しやすいので、せっかく入れたインプラントが定着しにくく、失敗する危険が高くなります。
【ダメージ5】がんのリスクが高くなる
タバコで死亡リスクがもっとも上昇するのが咽頭がん、次いで肺がん、口腔咽頭がんです。
いずれもタバコの煙の通り道になる部位です。
お口の健康を保ち歯科治療を円滑に進めるため、そしてもちろん全身の健康のためにも、タバコとの付き合い方を考え直すきっかけになれば幸いです。